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デザインナイフでスクラッチ

2017年6月28日水曜日

水彩テクニック

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まきば ニュージーランド A pasture / New Zealand 水彩画
「まきば ニュージーランド」(A pasture / New Zealand)

先日、と言ってももう何ヶ月も前だけど、「スクラッチで描く」という課題を教室でやりました。その時に、「英語では絵の具が乾く前に引っ掻くのはスクレイプ(scrape)、乾いてから引っ掻くのをスクラッチ(scratch)と言う。スクレイプは一般的ではないのでどっちもスクラッチとした」と説明したのですが、それじゃ「scratch(スクラッチ)」の方はどんな技法なんだ——ということで試してみました。

上の絵はニュージーランドの風景、描いたあとに木の葉っぱが光っているところを「scratch」してみました。使ったカッターはデザインナイフ(アートナイフとも言う)と呼ばれるペン型のカッターナイフ。先端にカッターの刃を挟んで使います。鋭く尖っている刃先もありますが、ボクが使ったのは普通のカッターナイフ用。一枚折り取ってデザインナイフの先に挟み込みました。

スクラッチで描いた木 光った葉っぱをスクラッチ


40年来の相棒、NTカッターのデザインナイフ

 デザインナイフと言うくらいですから昔はデザイン制作に使ったのですが、今やデザインはMacで作るので出番も少なくなりました。このナイフの、刃先全体が紙に接するようにして削ると、刃の幅だけ絵の具を削ることになり、尖っているところで削ると鋭く小さな部分が削れます。削れると言っても水彩絵の具は紙の繊維ごと削ることになるのでスパッとは削れません。ボソボソした感じ。それを利用して、小さな葉っぱが光っている様子を削り取ってみました。
 やり過ぎるといかにも削ったなと言う絵になるので、味付けにちょっぴり使うのがいいみたいです。光っている部分をたくさん作りたいならマスキングインクの方がいいけれど、スクラッチにも棄てがたい「味」がありますね。マスキングインクと併用してもオモシロイかも。削ったあとに薄い絵の具を上からかける(グレージング)こともできました。わざわざマスキングするほどでもないと言うときには便利。試してみて。

水彩画「まきば ニュージーランド」(A pasture / New Zealand)
15×25cm ファブリアーノ300g








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