マスキングインクのヒント
使い方
水彩画を描くとき、僕はマスキングインクをよく使います。使い方はカンタン。
1 白抜きにしたいところにマスキングインクを塗って乾かします。
2 マスキングインクの上から絵の具を塗ります。
3 絵の具が乾いたら、ラバークリーナー(マスキングインクを剥がすゴムのクリーナー)でそっとこすってマスキングインクを剥がすと、その部分が白く残ります。
4 色を着けたいときは、白い部分に色を着けることも出来ます。
きりっとした白い細線を描きたいときや、小さな花、看板の文字など、いろんなモチーフで使えます。だけど、マスキングインクは絵の具に比べると使いにくいのです。
マスキングインクを使いやすくする
(詳しくは拙著 失敗しない水彩の画材選び 81〜82ページ参照)
マスキングインクは、どろっとしていて粘性が高いので、スムーズに筆やペン先から流れ出てくれません。なんとか紙の上にのせると、こんどは盛り上がってしまって細かいところが描きにくい。
ドロッとしたもの(表面張力が強い)をサラッとさせるには界面活性剤を入れてやればOK、ということで、マスキングインクを中性洗剤の薄め液で薄めてしまいましょう。
1.はじめに小さな器、ペットボトルのキャップ程度のものに水を一杯いれ、中性洗剤をほんの一滴たらして静かに溶かし、薄め液を作る。中性洗剤が多すぎるのは不可。
2.別のペットボトルのキャップのような小さな容器に、マスキングインクを1/3ほど入れる。(瓶からスポイトで移す。)
3.そこに、先ほど作った中性洗剤の薄め液をスポイトで注ぎ入れ、マスキングインクを2倍に薄める。
4.静かに混ぜて出来上がり。この液でマスクしたい部分を描く。
※薄める割合はマスキングインクのメーカーや用途によって適宜、調整して下さい。
中性洗剤のおかげで、水で薄めた場合よりスムーズに描くことができます。薄めたマスキングインクは戻さずに捨てましょう。
マスキングインク注意点
古いマスキングインクは乾いたあとで取れにくくなります。半年くらいで新しいマスキングインクにしましょう。
マスキングインクは長く置くと取れにくくなります。マスキングしたら速やかに描き、なるべく早く除去しましょう。
特に薄めて使うときは2〜3日で取ったほうが無難。
アンモニアを溶剤にしているマスキングインクはシェイクするとビンの中で固まりができます。なるべくそっと混ぜるようにしましょう。