飛騨高山は岐阜県にあります。山深いところです。車で飛騨高山を訪れたとき、行きは富山を回って有料道路を南下したので楽チンでしたが、帰りは信州の松本に抜けたら、オソロシイ山道のドライブになり大変でした。次回は名古屋へまわって東名高速で帰るぞと心に誓ったものです。
飛騨高山は飛騨牛とともに古い街並みが有名ですね。といっても中はほぼお土産屋さん風というか、観光客向けの店舗が軒を連ねているのは、金沢の茶屋街と同じです。
今日の絵はそんな街並みの一コマ。
最初に街並みに水を塗り、ベースとなる薄い色を置きます。後で濃い色に消えてしまうかも知れませんが、グラデーションにしてバックランを作ったり、水彩画らしい塗り方にしました。
建物の中やひさしの下など、影になっているところを最初に塗ってしましました。影の中にもいろいろな色が滲むようにして、水彩画らしさを表現します。思い切って暗くするのですが、さらさらの絵の具が水たまりになるくらいたっぷりと乗せるのがコツです。筆先を指でしぼって絵の具を乗せました。
それぞれの固有色を塗っていきます。明暗に比べると固有色はわずかです。
1色で仕上げないで2色以上を滲ませながら塗っていきました。
道に落ちる影を塗りました。直射日光はさえぎられても建物や道路の反射光は当たるので真っ暗にはなりません。光が当たらない状態が影なので「影の色」はありませんが、天気の良い昼間の影は空の散乱光で青みがかっていることが多いと思います。
さらに固有色をつけて、シャドウにもちょっと色を滲ませました。シャドウに色を滲ませると、白黒写真に着色したようにはなりません。道路の一部分にもごくかすかに色をつけたら完成。
この絵は「透明水彩レシピ Ⅱ」(日本透明水彩会 )に掲載されています。
水彩画「旧い街」Old street
場所:飛騨高山 サイズ:24.5×34.5cm 紙:アルシュ細目 300g